今年、生誕110年の記念展を機に、350冊に及ぶスケッチブックや下絵の研究が進んでいるという。どんな作家の展覧会も、スケッチや下絵を楽しみにしています。私にとってはですが、有名な絵より、それらからは、作家の息使いや筆使いや制作の苦悩の生々しさが伝わってきて、好きです。
球子さんのスケッチも、力強くて素晴らしい。球子さんのスケッチを観ると、絵は、描かなければとか、描きたいとか、でなく、描かずにはおれないという気迫で描かなくては、いい絵は描けないんだなぁと、改めて思います。60歳から「面構シリーズ」を描いたり、103歳まで精力的に描き続けたことも、開き続けることが出来るのだと、そろそろいい感じに閉じる方にシフトしようと、どこかで思っていた自分は、まだまだだなぁ。渇を入れよう。