mieと散歩しよう♪

今日という日は残りの人生の最初の1日

ものすごくうるさくて ありえないほどちかい

イメージ 1見事に裏切られました。いい意味で。映画「ものすごくうるさくて ありえないほどちかい」
何故足を運んだかというと、テレビで公開に合わせて来日した主演のオスカー役のトーマス・ホーンくんのインタ―ビューを観て興味を持ったから。演技経験のないまったっくの新人。クイズのTV番組で優勝し一躍有名になった彼はとても頭の良い少年のようですが、その受け答えが実に聡明で、これは単に記憶とか知識として賢いというより、自分で考える頭を持った本当に賢い人なのじゃないかと感心したからです。
お話は、9・11で父親を亡くした少年オスカーが、父の残した鍵をみつけ、鍵穴を探すという旅。鍵の入っていた封筒に書かれたニューヨーク中のブラックという名前の人に会うという。旅です。イメージ 2監督は「めぐりあう時間たち」「愛を読む人」のスティ-ブン・ダンドリ―。
共演のトム・ハンクスサンドラ・ブロックがよかったのは想像通り。途中で一緒に旅することになった「間借り人」おじいさんマックス・フォン・シドーが本当にいい。訳あって声が出ない彼の両手のひらには左手に「yes」右手に「no」と書いてあり返事をします。それ以上はメモ書きで。考えてみると、そのふたつで答えを出すってすごいことです。おしゃべりな自分を振り返って、大切なことはそれで十分なのかもと考えてみたり。(と、言いつつドンドン長くなっていますね^-^)
472人のブラックさんに会うのですが、そこが面白いです。もしかしたら、答えよりその道程が大切なのは、人生と同じかもわかりません。映画の中の人もみんなそれぞれの事情を抱えてて、どこか欠けたりしています。時々辛いことがあったり、希望が見えなくなったり。哀しみや、悲しみを、胸の奥にしまっていたり。みんな幸せになりたいと思っているのに、どうしてだかうまくいかない。不思議です。不幸せになりたい人なんていないはずなのに。大切な人との別れもある。
そういうときも、やっぱり、どんな時も、誰かに大切に思われたり、大切に思ったり、それに救われるのかなぁ、としみじみと思いました。それは、家族、夫婦、親子、祖父母と孫、友人、恋人、師弟、いろいろあると思いますが、時には偶然会った見知らぬ人、もう亡くなってしまった人、という場合だってありえます。
そうして、抱きしめたり、背中をなでたり、手を握ったり、寄り添ったり・・・そういうことは単純だけど、大切っていう気持ちがすごく伝わる。本当はとてもシンプルなことなのですね。
パンフでは視覚的美術アイテムと書かれていたオスカーの作るコラージュもとてもいいです。最後の最後・・・・
素晴らしい仕掛けがあります。いい映画でした^-^b