先日買った写真集「柚木沙弥朗との時間」と合わせて読むといい
と、木寺紀雄さんが言っていたので9日書店発売日にそわそわと。
なるほど。8年間柚木さんを取材している編集者の熱田千鶴さんに
よって書かれたものです。柚木さんと会ってお話した時の録音を
文字に起こしたものとのこと。まるでそばでお話を聞いているよう。
自分の好きを集めたお家。本は積読。たくさんそばに置いておいて
ある時ぱらぱらとめくり、ハッとする言葉に出会う。それがいい。
自分と似てる、と思ってうれしくなったり。
物心ついたのは80歳になってからと言われる言葉、98歳の今なお
新しいことにトライし精力的に仕事をされている柚木さんを知ると
なんだかこれから行く先にまだまだ楽しいことが待っているような
そんな気持ちがしてきます。柚木さんがそのように生きておられるから。
熱田さんのあとがきから
柚木さんはよく「何歳になろうと天国に住んでいるわけじゃないん
だから大変なこともたくさんあるんだよ」といいます。私たちが生
きる世は、生きている限り毎日楽しいことばかりではないし、大変
なこともつらいこともたくさんあります。でもその中で、自分自身
を俯瞰してみることや、哀しさを楽しさに変え、その中から面白さ
を発見すること。それも他力本願でなく自分自身でやらなければい
けないということは、何度も教えていただいたことです。
心に刻んだ、胸にしみる言葉。
柚木さんにほんの少しだけ会えたようなうれしい気分になれました。