mieと散歩しよう♪

今日という日は残りの人生の最初の1日

Kさんの思い出

昨日解体業者さんが挨拶に来て、5、6年空き家になっていたKさんの家が取り壊されることを知りました。
kさん。ずっと昔、引っ越してきて間もない頃、友達もまだ出来ず、知り合いもいなかった私は、子供たちが学校へ行った後のひとりの時間を持て余し、市の生涯大学に行ってみようと思いました。手続きを終え、初めての登校日、右も左もわからない私。ご近所のkさんが隣接の老人大学に通っておられると聞いて、道を教えていただきに訪ねてみました。Kさんは、「付いていらっしゃい」と言われ、自転車で私の前を走ってくださいました。結構遠く30分ほどの道のりを、どっちの方へ行くか、いつ曲がるかも、わからず、必死でKさんの後ろを走りました。後から思うと、Kさんはとても寡黙な人で、それからあとも道で会えばご挨拶をするくらいでした。親切に先導しイメージ 1てくださったちょっと斜めに自転車に乗っていたKさんの後ろ姿が今も鮮明に思い出せます。しばらくしてご高齢だったKさんは亡くなり、一人暮らしになった奥さまも子供さんのところに行かれ、お住まいは空き家になりました。空き家になったけど、家って不思議ですね。なんとなくKさんの残り香っていうのか、佇まいが感じられていました。それがわかったのが今日です。家がどんどん壊されてとてもさみしく感じます。中の家財道具もそのままに。Kさんの追悼に今日は思い出を書き残しておきたいと思います。
     写真は夕暮れの中、Kさんのお家の最後の姿です。