いわさきちひろー27歳の旅立ちーを観ました。ドキュメンタリーです。
優しい色合いで、子供やお花をたくさん描いたちひろさん。
夫は結婚生活の中で、ちひろさんが声を荒げたり、泣いたりしたことを見たことがない、息子さんも叱られたことがない、まわりの誰もが、あんな優しいひとはいない、いつも微笑んでいて、物静かで、まるでちひろさんの絵のような人だったと言っている。けれど、その人生は波乱に満ちて、反骨の人だったと知りました。
その時の顔をおおう自画像は、先の見えない不安に満ちています。運命の人、7歳年下の松本善明さんと出会い、たくさんの絵本も残すことになりますが、55歳の時に、肝臓がんで亡くなります。
最後の言葉は「まだ、死ねない。もっと描きたい。」だったそうです。
私は生きている。ちひろさんが生きれなかった先を生きさせてもらえる。
ちひろさんには何もなかったから、行くべき一筋の道が見えたのかも。平和な時代に生まれ、恵まれ過ぎて大切なものを見失っているかもわからない。そんな気持ちになりました。