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今日という日は残りの人生の最初の1日

片思いのヒュー

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ホッピ―氏の住む小さな住まいは、のっぽのコンクリート建ての高い階
にある。一人暮らしだ。もともと孤独な人で、定年退職になった今、いっそう孤独になった。
 ホッピ―氏の人生には、愛するものが二つある。一つは、ベランダで育てるさまざまな花。鉢や壺やバスケットに植わって、夏には、狭いベランダが目のさめるような彩りになる。
 愛するもう一つを、ホッピ―氏はとことん秘密にしている。
 すぐ真下に、ホッピー氏のベランダよりも張りだしたベランダがあって、だからそこの様子はよく見えた。ベランダの主は魅力あるご婦人。シルバー夫人という。シルバー夫人は未亡人で、やはり一人暮らしだ。
 夫人はご存知ないけれども、ホッピー氏の愛するもう一つとは、この女性にほかならない。上のベランダからここ数年、片思いをつのらせているものの、ホッピー氏はなにしろ内気で、だから恋心のかけらも婦人に示すことは出来ずにいる。
 毎朝、ホッピー氏とシルバー夫人はていねいな挨拶をかわす。片方は上から見おろし、片方は下から見あげ、しかしそれ以上の進展はない。ベランダとベランダの距離はほんの数メートルだが、ホッピー氏にとって、それは百万キロにも等しいのだ。シルバー夫人をお茶とビスケットにでも誘いたくてたまらないのだけれど、いざ口にしようとすいるたびに、勇気が萎える。とにかくそれはそれは、たいへんに内気な人なのだ。
 ああ、もしも、と、ホッピー氏はいつも思う。もしも、あの人の命を救うとか、ピストル強盗の一味から助け出すとか、とんでもないことをやってのけられたなら、もしも、あの人の目の前で英雄になれるような大手柄を立てられたなら。もしも・・・・。
 
新年初読んでいるのは、ロアルド・ダ―ル『ことっとスタート』 図書館の児童書コーナーで選んだお話です。
ロアルド・ダ―ルは、彼が書いたジョニーデップが出演してた「チャ―リーとチョコレート工場」が映画化もされ知っている人がいるかな。図書館で手にとって読んでみると、愉快で、映画のようにシーンが浮かんできました。
キャスティング、ホッピー氏は、ヒュージャックマンで^-^ 本当はウッディアレンっぽいけど、ヒューが好きなんだもん。「ニューヨークの恋人」あたりでラブコメもヒューはOK^-^ シルバー夫人はジュリアロバーツ。ちょっと若いかな。メリル・ストリープとか。カトリーヌ・ドヌーブだったらご婦人としては申し分ない。照れ照れのヒュー、美しいご婦人、ベランダの美しい花々、ロケーションもいい感じ。大好きな「ノッティングヒルの恋人」みたいな素敵な映画が作れそう^-^ 
さぁ、続きを読もう。恋はきっとハッピーエンドだぞ。それにしても、これ児童書ですょ ^-^