mieと散歩しよう♪

今日という日は残りの人生の最初の1日

風の秋草 -酒井抱一展

 
イメージ 1『夏秋草図屏風』これが観たくて酒井抱一展へ。
平日なのにたくさんの人にまずびっくりです。地方の美術館では、大抵いつも静かにゆっくり観れるので、その人気にちょっと驚きました。人、人、人。ざわざわしている中、人の頭越しではゆっくり味わう贅沢は許されません。なんだか足早やになります。
だけど、『夏秋草図』の前ではゆっくりと。銀箔がよいのです。先日一足先に観にきた息子によると、当時はもっとピカピカだったけど時間がたってよくなってるのではないかと言います。他の色は誠に鮮やかで退色の様子はなさそうに見えます。
「夏秋草図屏風」は通称で、この「風雨草花図」は、光琳の「風神雷神図」の裏面に描かれたもの。風神の裏に風に吹かれる秋草、雷神の裏に雨に打たれる夏草が描かれています。なんて贅沢な裏表!
それと、これを描いたのが、雨華時代と言われる58歳から63歳。49歳から57歳は大塚時代といって光琳を学習したというのです。老年期に衰えず伸びやかであったことがすばらしいです。
NHKで画家の堀文子さんが抱一について「構図は理性、色は感性。両方あわせ持つ天才」と言っておられますが、構図はモダンの極みです。これだけでなく多くの作品が静謐でありながら伸びやかで、グッときます^-^
姫路で生まれた抱一。狂歌名は「尻焼猿人」しりやけのさるんど、落ち着きのない人と言うそうで、これも意外。
こんなに理性的な人がお尻に火がついて大慌てのお猿さんみたいなあわてん坊だなんて^-^
 
  姫路美術館10月2日(日)まで。毎日先着150名に特製「抱一生菓子」がいただけるそうですょ♪