mieと散歩しよう♪

今日という日は残りの人生の最初の1日

みんなのしらないセンダック

イメージ 3みんな知ってる絵本「かいじゅうたちのいるところ」の作者モーリス・センダックドキュメンタリー映画「だれもしらないセンダック」とてもよかったです。前に書いた実写映画「かいじゅうたちのいるところ」のスパイク・ジョーンズ監督がセンダックにインタビューする形式で録られたものです。おちゃめで、皮肉屋、ほとんどが下ネタで使えないとこぼすシーンがあるほどの^-^ 怖い顔したおじさまセンダックが、幼いころのことや、愛する兄姉のこと、ゲイであること、作品のこと、制作について、赤裸々に語っています。最後の5分くらいは特に好きです。やっとセンダックさんの本当が聞けた気がして、切なくなりました。ちょっと長くなるけど、そこのとこ書いてみます。
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釈然と部屋に入って絵を書き始める。魔法の時間だ。僕の中のもろく弱い性格や汚れてしまった人生も、どんな自分の嫌いなとこも、消えて気にならなくなる。自分がやりたいこと、得意なこと、自分が得意と知っていること、それが出来て、幸せだ。僕は絵を描くために作業用のテーブルに座って、ラジオをつける。すると、思うんだ、『最高の人生だ』『僕がしたいことが全部出来ている』自分を取り巻く世界に心を開く努力をする。目に見える物。漂う匂い。自分が感じること。そういったものを、生活を慈しむ。窓の外に広がる風景を眺めたり、夜、Cイメージ 6ディケンズを読んだり、モ―ツァルトを聴いたり、自分のことを思い詰めないようにしている。自分がしたいことなんてもはや重要ではない。小さなことだ。今は準備をしている。それが終われば、人生は終わる。死ぬんだ。それが人生だ。
僕が作品を頼まれたのは、絵や物語がうまかったからではない。正直だったからだ。
僕の針は子供を差したままだ。それが僕なんだろうね。
   あなたの幸せがとてもわかる気がするの。私の針も子供を差したままみたい^-^
 
追記*2012年5月8日。センダックさんは亡くなっていました。83歳。この映画から3年後のことです。
     準備が出来たのですね。安らかに眠ってください。ご冥福をお祈りします。