愛され続ける児童文学作家スウェーデンのアストリッド・リンドグレーンの
知られざる若き日に焦点を当てた伝記ドラマ。才能が芽吹き始める一方、
道ならぬ恋によって未婚の母となり、苦労を重ねていく激動の日々を描く。
リンドグレーンは私のカリスマ。敬愛してやまない作家です。
絵本作家の生い立ちを知る時、子どもの頃の貧しさや、親子の葛藤、死別、
不遇の子ども時代を過ごしたことを知ることが多くあります。
感受性の強さから、それゆえにうまく築けない人間関係。
リンドグレーンもそのような一人だったことがわかります。
真っすぐに正直に生きることは、時にトラブルを引き起こします。
何もない穏やかな人生は、それも幸福ではありますが、
哀しさや、苦しみ、人生の機微を知ってこそ、わかることがあります。
そこから、生み出された数々の名作。文字通り「生まれた物語」
そう思うと胸がキュンとします。
経験してきたいろいろなこと。すべてが生きるための糧になればOK。
そう思うと、自分の人生もなかなかの収穫だと、ちょっと納得。